【対人関係療法から考える、よいリーダーとは 全6回】

BowLスタッフ

2016年05月30日 06:30

スタッフの城間です。

2回目のテーマは、

「アドバイスは避け、教育(専門的助言)をする」


職場でこういった場面を体験、または聞いたことはないですか?

「部下が相談に来て、アドバイスをしたが、その後変化がない」


いかがですか?


アドバイスした方としては、それなりの思いをもって伝えたので、部下が実行しないとイラッとする、または感情に何らかの違和感を感じる反応は、人間として当然です。

実は、アドバイスにはこういった構図が見え隠れしています。

アドバイス
→現状ではダメだから、こういうふうにしたら!

無意識ですが、現状否定のニュアンスが必ず含まれています。

当然、現状否定は相手が傷つきます。

アドバイスを受けた部下はもしかしたら、
「それができればとっくにっているよ!」
「なんの事情も知らないで!」
と思っているかもしれません。


教育(専門的助言)
→現状を肯定した上で必要な情報を伝える

部下は知識や経験が十分でないため、または感じることができないため、悪循環に入り込んでいるかもしれません。

例えば、うつ病の人に、
「自分が怠けていると感じるのは、病気の症状です。本当は一生懸命がんばっているのです。あなたは病気の被害者です」と伝えることができれば、その人が引っかかっているサイクルから抜け出せるきっかけを与えるかも知れません。


「アドバイス」と「教育」の簡単な見分け方は?
→相手がその通りにしないときに、不快を感じるか

「アドバイス」は、ジャッジメントの押しつけによるものと言えます。

そのため、相手がその通りにしないときに、自分(主観や経験)が否定されたような気持ちになるのです。

それが、アドバイスを聞き入れられない場合の不快です。

しかし「教育」は違います。

相手がその通りにしないときに、
「ああ、役割期待としてこのレベルを求めるのは時期尚早だったかな」
という具合に、中立的にとらえることができます。

よいリーダーは、アドバイスではなく、専門的助言をする。

アドバイスは、自分のいうことは「正しい」という考えに基づくものなので要注意。

〜③につづく〜





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「職場の人間関係」
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